「知財管理」誌
Vol.64 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 64巻(2014年) / 4号 / 498頁 |
論文区分 | 特集(知財パラダイムシフト) |
論文名 | 戦略的標準化−国際標準化の戦略的活用− |
著者 | 立本博文 |
抄録 | 現在、「デファクト標準」「デジュリ標準」「コンセンサス標準」の3つの標準化方式が存在し、これらの標準化を活用した競争戦略が頻繁に見られる。その基本的な競争戦略がオープン・クローズ戦略である。この戦略では、レイヤー構造のシステムのうち、ある特定レイヤーで集中的に標準策定を行ってオープン領域)市場を拡大し、その周辺レイヤー(クローズ領域)では統合化を行い、収益化を図る。オープン・クローズ戦略の実現には、各標準化方式の特徴を理解し、標準必須特許を考慮したIPポリシーの選択が必要である。さらに、グローバリゼーションの流れを利用することで、非常に強固なものになる。新興国産業の世界経済への参加を支援しながら、収益を上げられるからである。オープン国際標準を使った競争戦略は、新興国産業の成長だけでなく、消費者の生活水準の向上にも貢献するものであり、今後、先進国企業には必須の競争戦略となると思われる。 |
本文PDF |