「知財管理」誌
Vol.62 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 62巻(2012年) / 2号 / 201頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.403) |
論文名 | No.403 手続きミスに対する事後回復の可能性に関する一考察 |
著者 | 福永 正也 |
抄録 | 本稿は、「自動食器洗浄機用粉末洗浄剤」の訂正審判の請求不成立審決に対する審決取消訴訟、及び「アミノシリコーンによる毛髪パーマネント再整形方法」の拒絶査定不服審判の請求不成立審決に対する審決取消訴訟に基づき、誤った補正、訂正又は主張をした場合には、禁反言の原則からまず事後的に回復することができないと考えられているのに対し、本稿で取り扱う2件では、明細書の発明の詳細な説明の記載を参酌して、誤った補正、訂正又は主張をしているにもかかわらず、事後的に補正前、訂正前の記載を回復、あるいは主張を覆すことができた理由につき考察する。絶対数が少ないことから、事後的に回復することができる/できないに関する境界条件を示すに至るものではないが、少なくとも救済される可能性を高めるために、明細書の記載、拒絶理由通知に対する応答等で心がけておくべきことを導出することを試みる。 |
本文PDF |