「知財管理」誌
Vol.56 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 56巻(2006年) / 7号 / 997頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 企業における技術標準化戦略の重要性―知的財産戦略との均衡の観点から― |
著者 | 平松幸男 |
抄録 | 研究開発型の企業にとって、知的財産戦略の重要性は周知のところであるが、近年、特に情報技術分野において、技術標準化戦略の重要性が高まっている。特許に代表される知的財産は、技術を独占するための武器として長く企業によって用いられてきたが、情報技術分野においては、一企業が特定分野の技術を独占できることはまれであり、むしろ、技術標準化により技術を普及し、お互いの特許を相互に提供しあうことが、市場と利益の拡大につながる。しかし、特許と異なり、技術標準化は法律的な保護もなく、日本企業はこれに十分取り組んできたとはいえない。本稿では、企業における技術標準化戦略の重要性と実施項目を、知的財産戦略との均衡の観点から論ずる。また、技術標準化組織における必須特許の取り扱い規則に関する最新動向と企業にとってのリスク、およびこれを最小化するために検討を要する課題と解決の方向性について論ずる。 | 本文PDF |