「知財管理」誌
Vol.56 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 56巻(2006年) / 3号 / 341頁 |
論文区分 | 特集(意匠・商標をめぐる環境変化と企業対応) |
論文名 | 新意匠保護制度への提言 |
著者 | 牛木理一 |
抄録 | わが国の法律改正は、学界や実務界からの発言から起るよりも、概して行政府の主導で始まることが多い。現在起っているわが国の意匠法の改正論議もご多分にもれずそうである。 その中にあって、筆者は実務者の立場から、昭和34年意匠法の運用にともなう特許庁審査に対して 批判と矛盾を解明し、制度改正の抜本的問題点を早くから指摘して来た1)。その中の一つに、本誌の 前身「特許管理」1987年11月号に発表した「意匠審査制度の弊害と解決法」がある。 今日、再び意匠法を改正しようとしなければならない至上命令となるものは何かを考えると、やはり出願意匠の早期保護であり、そのためには抜本的な法改正が必要となり、併せて意匠権者にとって権利行使のし易い制度を確立することである。 そこで、本稿においては、平成10年に一部改正された現行意匠法が抱えている問題点と解決策を、知的財産法下における意匠法の存在意義を忘れることなく、わが国産業界のニーズと国際的見地との両面を背景に論ずることとする。 |
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