「知財管理」誌
Vol.56 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 56巻(2006年) / 10号 / 1507頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | サポート要件の判断基準およびバイオ分野への適用に関する一考察 |
著者 | 横田修孝 |
抄録 | 本稿では、我が国に導入されて間もないサポート要件の判断基準の現状を整理するとともに、実務上の問題点やバイオ分野への適用について考察を行った。その結果、パラメータ事件判決により示されたサポート要件の判断基準により、予測性が比較的高い分野では記載要件が全般的に厳しくなり、予測性が低い分野では実施の形態以外の部分の記載要件が厳しくなることが予想される。一方で、この判断基準は、英国最高裁判所により判示された「一般的に適用可能な原理」によるクレーム拡張を許容するとともに、技術常識によるクレーム拡張をも許容していると考えられる。また、サポート要件を遺伝子に適用した場合には、一般的に適用可能な原理による拡張は困難であるが、技術常識に基づいて新規遺伝子を相同遺伝子まで拡張できる場合があると考えられる。 | 本文PDF |