「知財管理」誌
Vol.55 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 55巻(2005年) / 3号 / 315頁 |
論文区分 | 特集(訴訟・紛争関係の諸課題と今後の対応) |
論文名 | 知的財産高等裁判所創設と今後の展望 |
著者 | 長谷川曉司 |
抄録 | 2005年4月に知的財産高等裁判所が創設される。これは知的財産訴訟制度が改革されていく中で抽象的な意味を有するものであって、日本国として掲げた知的財産戦略の中核をなすべきものである。しかしながらアメリカでは既に20年以上前に、知的財産事件を専門的に取り扱う連邦巡回控訴裁判所、いわゆるCAFCが設立されている。この点だけを見れば日本はアメリカに遅れをとったということになるが、日本がアメリカのあとを同じように進む必要はない。また、国レベルの知的財産戦略の構築は、世界的な産業競争力の強化であるはずであり、知的財産高等裁判所の設立をはじめとする知的財産訴訟制度の改革だけで競争力の強化が達成できるものでもない。 以下では知的財産高等裁判所の設立の経緯とともに、今後法曹界、産業界が考えなければならないと思われる内容について私見を記載する |
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