「知財管理」誌
Vol.55 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 55巻(2005年) / 1号 / 41頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 「医療関連行為の特許保護の在り方について(とりまとめ)」の概要と今後 |
著者 | バイオテクノロジー委員会 |
抄録 | 知的財産戦略本部医療関連行為の特許保護の在り方専門調査会における審議経過について概観し、同専門調査会が作成・公表した「医療関連行為の特許保護の在り方について(とりまとめ)」の結論から、今後の知的財産制度について具体的に解決されるべき課題と望ましい方向性について考察した。医療機器・医薬の高度な使用方法の特許保護の是非が検討され、「医療機器の動作方法」については、その全体を特許の対象とすべきであることが、また、「医薬の製造・販売のために医薬の新しい効能・効果を発現させる方法」については、「物」の特許として保護すべきであることが結論され、医薬の使用方法については、「方法」の特許として容認されなかった。しかし、可能な限り幅広い保護が可能な審査基準の検討の必要性に言及されており、この分野における諸問題の解決には不十分ながら、一歩前進が図られたものと考えられた。今後は、今回の結論に従い、医療に悪影響を及ぼすことがなく、この分野における「方法」の技術を充分保護するに足る特許制度の整備がなされることが望まれる。 | 本文PDF |