「知財管理」誌
Vol.55 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 55巻(2005年) / 13号 / 2029頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 米国特許出願に基づくライセンス売り込みへの対応方針について |
著者 | ブレットG.アルテン、ジェームズE.ハフ、チャールズD.ホランド、長沢幸男(和訳監修) |
抄録 | 本稿は、企業が、公開又は非公開の米国特許出願に基づくライセンス売り込みを受けた際に、直面するリスクと、これに対する対応を、簡潔に説明するものである。また、本稿は、企業が、このようなリスクを検討するに際しての政策上の選択肢を、筆者らの助言を含めて提供するものである。 係属中の米国特許出願について、頼みもしないライセンスの売り込みを受ける企業は少なくない。未だ特許となっていないため、売り込まれているライセンスの価値が不明であり、また、このような売り込みは個人または小規模の非公開企業からの場合がほとんどであるため、単に煩わしい売り込みだとして安易に拒絶されることが多い。しかし、最近の米国特許法の改正に鑑みて、このような売り込みに対しては、かかる特許出願が後に特許として成立した場合に多額の損害賠償を命じられるリスクを抑えるべく、社内で対応方針を定めた上で体系的に処理する必要があると考える。 本稿では、関連米国法の概要とともに、米国特許出願に基づく一方的なライセンスの売り込みを受けて対応する際に直面することとなるリスクについて解説する。また、それらのリスクへの対抗策となるいくつかの社内方針案について、推奨策を含めて後述する。 |