「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 9号 / 1393頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 米国特許クレームのAbstractに基づく解釈 ―近時のCAFC判決例から― |
著者 | 加藤実 |
抄録 | 米国の連邦控訴裁判所(CAFC)は近時、Abstractを、特許明細書の他の箇所の記載と同レベルで、クレーム解釈の一次的な資料(内的証拠)として利用しようとしている。Hill-Rom判決において明示されたこの基準は、その後のCAFC判決でも追認されているようである。米国裁判所によるAbstractの位置付けは、本来予定されたその意義・機能を損ない、また制度の国際調和を妨げることが懸念される。実務上は、米国出願明細書の作成及び権利解釈にあたって慎重な配慮が求められよう。 |