「知財管理」誌

Vol.53 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 53巻(2003年) / 7号 / 1141頁
論文区分 判例と実務シリーズ
論文名 No.296 ライセンス契約終了後のライセンシー保有商標権と不正競争行為の成否
著者 伊原友己
抄録 ウサギのキャラクターで親しまれているピーターラビットのライセンス契約にまつわる紛争であり、ライセンス契約終了後も引き続き3種のロゴで表記された欧文文字の「PETER RABBIT」とカタカナ表記の「ピーターラビット」の商品等表示を使用する被告(元ライセンシー)に対し、著作権者であって商品化事業を展開している原告(元ライセンサー)が、主として不正競争防止法2条1項1号に基づき、その使用の差止め等を求めた事案である。原告の請求に対し、被告側もライセンス契約前に既に被告が出願し、その後登録になっている商標権(「ピーターラビット」と「PETER RABBIT」の文字を横書きで上下2段で表記)等を保有していることや、被告著名表示と併記することによる混同不発生や先使用の抗弁などを主張し、不正競争行為の成立を争ったが、裁判所はこれら主張をいずれも排斥して不正競争行為の成立を認めた。
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