「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 7号 / 1067頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 抗体特許の権利取得上の留意点 |
著者 | バイオテクノロジー委員会第2小委員会 |
抄録 | 抗体はタンパク質の一種であるが、一定の構造と機能を有するという特殊性から、通常のタンパク質では認められない機能的表現で抗体の物質自体を特定したクレームが認められている。そのために、機能的表現が認められることに起因する抗体特許の権利取得上の特殊性や問題点がある。そこで、抗体の物質自体が特許の対象である特許出願に着目し、最近登録になっている出願のクレームにおける抗体の特定方法を解析すると同時に、その特許出願の審査または審判決の経過を調査し、主要な特許要件に関し、どのような拒絶理由が出され、出願人がどのようにしてその拒絶理由を解消したかを調査した。そして、各特許要件に関し、権利取得上の留意点を検討した。最後に、抗体特許が機能的表現で認められることに起因する将来起こりうる権利行使上の問題点を挙げ、今後の検討課題とした。 |