「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 5号 / 759頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 米国における不正競争行為規整の概観 (その2)(完) |
著者 | フェアトレード委員会第2小委員会 |
抄録 | 米国において、いわゆる不正競争行為は、概して不法行為法の規整対象とされている。不正競争行為の規整は、一般に、州の管轄権に服し、州のコモンロー及び制定法が適用されるが、連邦法の専占によって連邦法が管轄する分野については、連邦法があらゆる州の救済手段に優先することに留意する必要がある。また、合衆国憲法の州際通商条項等により、未登録商標のように連邦法が適用される客体もある。このように、米国の不正競争法体系は錯綜しており、我が国の単行法である不正競争防止法との比較による解説は、容易でない。本稿は、以上のような背景のもと、従来包括的に紹介されることが少なかった米国における不正競争行為規整について、成果冒用行為規整に関するものとしてトレードシークレットの保護及びミスアプロプリエーション法理による規整、ならびに、表示規整として商品等表示ないし未登録商標の保護、商品形態の保護および虚偽表示等の規整について概観し、実務の参考に供するものである。 |