「知財管理」誌
Vol.46 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 46巻(1996年) / 7号 / 1097頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ |
論文名 | No.220 数値限定発明の進歩性 |
著者 | 細田芳徳 |
抄録 | 数値限定発明における数値範囲が、公知発明の数値発明の数値を含み構成上公知発明と差異のないような発明に対して、数値限定に新規な技術的意義があり、公知発明から予測されないものであると認定され、進歩性が認められた事件の紹介。 本事件において、炭素含有量が本発明では0.01%以下であると限定されているのに対し、炭素含有量が0.009%というまさに本発明品とも言えるような公知発明が存在していた。特許庁は進歩性の議論が入りこむ余地はないと主張したが、裁判書は数値限定の技術的意義の有無を問題とした。本稿では本事件を含め数値限定発明における数値限定と進歩性の関係について考察を加えてみた。 |