「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 3号 / 293頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 知的財産権紛争における 訴訟手続に代わる紛争解決手段 ─適切な選択を目指して─ |
著者 | 神田秀斗/河部康弘 |
抄録 | 我が国における知的財産を巡る紛争の解決方法としては、当事者同士の交渉以外は、そのほとんどが訴訟手続(訴訟内で和解によって解決する場合を含む。)によって解決されているのが現状である。しかし、訴訟以外にも、選択し得る手続は存在する。現状の取扱件数は少ないとしても、訴訟とは異なる特色があり、本稿では、訴訟以外の手続として、日本知的財産仲裁センターにおける手続、特許庁における判定、最近制度が始まった知財調停の各手続を概観し、その利用の可能性を検討する。 現状、訴訟以外の紛争解決手段の利用頻度・実績はそこまで多くないのが現状ではあるが、その長所及び短所(審理期間、拘束性の有無、費用、代理の方法等)を正確に理解した上で、適切に選択することができれば、訴訟までのいわば「強い」手続を利用せずとも、紛争を適切に解決できる可能性がある。 |
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