「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 9号 / 1185頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 企業買収・組織再編を巡る税務 |
著者 | 岩品信明 |
抄録 | 企業買収では、株式取得や事業譲渡など手法により税務上の取扱いが異なり、また、株主や対象会社の税務上の取扱いも異なるため、手法と関係者の税務上の取扱いに留意する必要がある。組織再編では、適格組織再編として課税が繰り延べられるか、あるいは、非適格組織再編として課税されるかという問題は適格要件の充足により区別されるため、適格要件を正確に理解して充足しているか否かを慎重に判断しければならない。企業買収・組織再編においては、知的財産権の評価が問題になることはあまりなく、また、知的財産権の評価方法は法令上も実務上も確立していない。 また、日本の知財部門は、税の最適化という観点から、知的財産権の保有と管理を検討することはあまりない。しかし、企業の競争力をより高めるために、企業買収・組織再編を契機として、税の最適化の観点から知的財産権の保有と管理を再考することも有意義であると思われる。 |
本文PDF |