「知財管理」誌

Vol.69 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 69巻(2019年) / 8号 / 1062頁
論文区分 論説
論文名 エスノグラフィを利用したイノベーション─顧客理解からはじまる機会デザイン─
著者 伊賀聡一郎
抄録  エスノグラフィとは、対象となる人間や人間集団が活動するフィールド(現場)に調査者が入り込み、観察やインタビューなどの調査手法を用いて、対象者の活動やその文脈、背景となる対象者の価値観、潜在的な課題などを把握する学問分野・手法・成果物の総称である。それは、文化人類学や社会学を発祥とする研究手法のひとつであるが、テクノロジーの利用状況を理解するためにビジネス応用されたのをきっかけとして、近年では製品やサービスの改善、新たな事業機会創出のために用いられることも増えてきた。本稿では、企業を取り巻く環境とその現状の課題について述べる。次にエスノグラフィについて紹介し、そのビジネス活用の期待について述べる。最後に、事業創造においてエスノグラフィのように人間を対象とした研究手法を起点とした「問い」の重要性について考察する。
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