「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 4号 / 558頁 |
論文区分 | 特集(特集:つながりと知財 第2部 データ関連技術の進化) |
論文名 | 医療ビッグデータと知的財産─各種法制度の現状と今後の課題─ |
著者 | ●谷剛志[●=読み:コマ、馬ヘンに勺] |
抄録 | ビッグデータの利活用は各方面で著しく進展しているが、日本の医療分野では国を挙げて利活用に積極的であり、法整備なども進んでいる。2019年は「ダボス会議」でも「データ流通」が議論され、G20大阪サミットを目指してデータ流通ルールの国際ルール形成が提唱され、これは多分に中国包囲網のきらいもあるものの、世界的に「データ」を「適正に」活用するための仕組みづくりが熱を帯びてきた。 本稿では、昨今の法改正を踏まえ、著作権法、不正競争防止法、特許法、特別法等の各種法制度の観点で権利あるいは法的に保護される利益の側面を中心に、知的財産としてのビッグデータ保護の現状を俯瞰し、個人情報保護法や所謂医療ビッグデータ法などの規制の側面も加味して論点を解説する。また、諸外国・条約上の制度や問題についてもまとめた上で、統一的なデータ保護制度の導入も考慮し、医療ビッグデータの利用に際して注意すべき点や、今後のビッグデータの利活用のために留意しておくべき課題について提言を含めて紹介する。 |
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