「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 4号 / 480頁 |
論文区分 | 特集(特集:つながりと知財 第1部 共創と競争) |
論文名 | ルールを創る─グローバルなイノベーション競争に勝つためのルール形成戦略─ |
著者 | 羽生田慶介/橋田貴子/福山章子 |
抄録 | 「良いものを作れば売れる」時代が終焉を迎え、企業にはビジネスにおける「ルール形成」が求められている。特に新興国ビジネスにおいて製品・サービスの良し悪しの定義は確立されておらず、企業自らそのモノサシを作り市場形成することが製品・サービスの価値を伝える鍵となる。 日系企業はルールで市場競争に打ち勝つため、まずはルール形成の利益へのインパクトを社内で定量化し必要な渉外体制を整備すべきだ。また本社主導の下、現地事業部隊は関連団体を通じ現地ルール検討の早期から積極参加すべきだ。官による日本主導でのルール形成の正当性担保、認証機関強化、イノベーション促進とルール形成の一体化等の政策により官民一体でのルール形成力も強化すべきだ。 本稿では、ビジネスにおけるルール形成はレギュレーション(規制)の他民主導で設計可能なスタンダード(規格・標準)も含まれること、また規格・標準と規制の掛合わせにより「ルール」が競争力や障壁に昇華するとの考えに基づき、ルール形成の実例も紹介する。 |
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