「知財管理」誌
Vol.68 記事詳細
| 掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 68巻(2018年) / 2号 / 170頁 |
| 論文区分 | 論説 |
| 論文名 | 進歩性判断時における発明の課題に関する検討 |
| 著者 | 特許第2 委員会第3 小委員会 |
| 抄録 | 進歩性判断時においては課題の共通性が一つの観点として考慮されるところ、この課題を如何に認定し取り扱うか、特許法では示されていない。この課題の共通性について、審査基準では、主引用発明と副引用発明の間で判断することが具体例と共に示されているが、裁判例では、本件発明と主引用発明の間や本件発明と副引用発明の間でも進歩性の判断材料とされることもある。そこで、近年の裁判例を確認したところ、課題の共通性が判断された裁判例の約半数が、審査基準では具体例が示されていない本件発明と主引用発明の間で判断していた。これを踏まえ、本稿では、本件発明と主引用発明の間における課題の共通性の判断傾向を発明の分野別に分析を行い、さらに、特許請求の範囲に課題や課題に類する文言が記載されているケースにおいて、裁判所がいかに課題を認定して判断したかを分析し、課題の共通性に基づく効果的な進歩性の主張について提言する。 |
| 本文PDF |
