「知財管理」誌
Vol.68 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 68巻(2018年) / 1号 / 5頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 「商品デザイン」は著作権で保護されるのか─TRIPP TRAPP判決の影響を考える─ |
著者 | 峯唯夫 |
抄録 | 「商品デザイン」(工業製品のデザイン)は意匠法により保護されるべきものであり、例外的に「純粋美術と同視し得る美的鑑賞の対象になる」ものに限り著作権法での保護が許容されるというのが、従来の裁判例であった。そこに、「TRIPP TRAPP」判決において、商品デザインであることを理由にハードルを設ける必要はなく、通常の美術の著作物と同様に「思想・感情の表現」の存否を検討すればよいとする判断が示された。この判決の考え方が定着するならば、商品デザインの保護のあり方を根底から考え直す必要が生じる。 本稿での検討によれば、今すぐにこの判決の考え方が定着するとは考えにくく、商品デザインの保護のためには従前通り意匠登録が重要であると思われる。 |
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