「知財管理」誌
Vol.68 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 68巻(2018年) / 11号 / 1614頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 試験研究の例外規定とBolar免責の解釈 |
著者 | 医薬・バイオテクノロジー委員会第3 小委員会 |
抄録 | 特許権は独占排他権であり、我が国においては、正当権原無き第三者が業として特許発明を実施する場合に当該実施行為の停止を求めることができる物権的な権利であるとされている。一方で、産業政策、公益、公平等の観点から、独占排他権たる特許権の効力に対し一定の制限を課す規定も存在する。試験研究の例外規定は、そうした特許権の効力の制限規定の一つである。特に医薬品分野では、医薬品等製造販売承認を取得するために必要な試験を実施する行為が他者の特許発明の実施に該当する場合、その実施行為は特許権侵害に該当しないとする、いわゆるBolar免責(Bolar exemption)の考え方がある。本稿では、主要国を含む複数の国において、試験研究の例外規定やBolar条項が具体的にどのように規定されているかを確認すると共に、それら規定に照らし、医薬品等開発行為に関し、Bolar免責の適用範囲を整理した。 |
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