「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 7号 / 1020頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 韓国における発明の進歩性判断方法としての「技術の豊富化」について |
著者 | 金眞會 |
抄録 | 韓国における発明の進歩性の判断手法は、構成を重視する手法、作用効果を重視する手法、目的、構成及び効果を平等視する手法の三つに分けることができる。従来の審査実務では、進歩性の判断において作用効果が決定的な手段となる場合が多いのは事実である。しかし、特許審判院の一部審決、特許法院及び大法院の一部判決では、「技術の豊富化」の論理を採用して技術的構成の困難性を主に判断することで、発明の進歩性を認定したことがある。進歩性判断はどこまでも先行技術から容易に着想し得るかどうかに関する判断であり、技術的効果はその判断のための代用特性であると考えるべきであり、法律的にいえば、創作の困難性は主要事実、作用効果の顕著性は間接事実といえる。「技術の豊富化」の論理は、発明の進歩性判断において発明の目的、構成及び効果のうち発明の構成を重視する手法として、作用効果を重視する韓国特許庁の進歩性判断の実務を補完することができるという点で実務的に意味が大きいと考える。 |
本文PDF |