「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 12号 / 1887頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 商標及びブランディング観点を踏まえたネーミングプロセスの研究 |
著者 | 商標委員会第2 小委員会 |
抄録 | 商品・サービス等に付される名称は、その対象を効果的に訴求する重要なブランド要素として、事業部などのネーミング担当部門により開発される。一方で、その名称は適正使用と権利保護の観点から、商標担当部門による商標調査をクリアする必要がある。これらは、いずれもブランド価値向上を目指すものだが、名称の採択可否の判断でしばしば両部門間の意見衝突が生じる。当委員会では、この衝突は両部門の評価視点の違いから生じるのではないかとの仮説を立て、委員自身がネーミングプロセス全体を体験し、ネーミング担当部門の評価視点の理解を試みた。この理解を通じて、商標担当部門は、開発された名称の重要度を考慮したうえで、商標の評価視点に基づくリスク対応を提案し、調整を図ることが求められているとの結論に至った。本稿では、商標に関する教育実施という課題解決手段から発想を転換させ、より効果的なブランディングを実現できるネーミングプロセスのあり方を提言する。 |
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