「知財管理」誌

Vol.66 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 66巻(2016年) / 2号 / 211頁
論文区分 海外注目判決(No.11)
論文名 (No.11) [米国]Williamson判決が示した“means”を含まない機能的クレームの解釈─破棄された「強い推定」─
著者 ロバート・エル・スコット/大坂雅浩
抄録  単語“means”を含まない機能的要件を含むクレームについて、米国特許法第112条(f)項(MPF条項)の適用可否が争われたWilliamson v. Citrix Online, LLC事件の判決が2015年6月16日にCAFC大法廷より下された。従前から“means”を含まないクレームは「強い推定」が働き、反証がない限りMPF条項を適用しない傾向があったが、同判決では「強い推定」が破棄され、クレームの記載から実質的な判断がされることになった。また、同判決では、MPF条項が適用されたクレームの機能を実施するための十分なアルゴリズムが明細書に開示されていないとして同法112条第2パラグラフに違反するとして特許が無効となった。本稿では、同判決をMPFクレームの取り扱いの変遷と共に解説する。また、2013年にUSPTOから発表されたMPEP §2181を基に、同判決を考慮したクレームドラフティングについて検討する。
本文PDF
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.