「知財管理」誌

Vol.66 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 66巻(2016年) / 10号 / 1236頁
論文区分 論説
論文名 クレームの限定解釈主張および無効主張に関する分析
著者 特許第2 委員会第2 小委員会
抄録  企業実務においては、他社特許権のクリアランスを行うに際して、クレームを文言どおり解釈して非侵害と判断する場合と、限定解釈をして非侵害と判断する場合がある。しかしながら、限定解釈は文言どおり解釈して非侵害と判断した場合に比べて解釈の妥当性を推し量る術がないため、限定解釈をして非侵害とすることには大きなリスクが潜んでいる。そこで、被疑侵害者から限定解釈主張がなされた事件を対象にし、主張が認められた割合や傾向を分析することでリスクの大きさを量ることを試みた。この結果、限定解釈主張が認められる割合は約25%と非常に低いことが判明し、限定解釈に依拠することのリスクが数字的に裏付けられた。なお、限定解釈主張に加え、非侵害の主張に用いられることがある作用効果不奏功の抗弁および公知技術の抗弁についても同様の分析を行うとともに、特許無効主張についての統計分析も加えた。
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