「知財管理」誌
Vol.65 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 65巻(2015年) / 4号 / 519頁 |
論文区分 | 特集(知財を活かす!) |
論文名 | 営業秘密侵害の現状と法改正の方向性について |
著者 | 三好 豊/小笠原 匡 隆 |
抄録 | 海外市場、特に新興国市場においては、技術情報のオープン化により製品を普及させつつ、コア技術をクローズ化して製品市場の拡大と競争力の優位性を同時に実現する、いわゆる「オープン・クローズ戦略」が知財マネジメントの基本である。しかし、近年では、新日鐵住金対ポスコ事件のように、日本企業の最先端の技術情報が外国企業によって組織的に盗用されたと思われるケースが出現しており、「クローズ戦略」の根幹を揺るがす事態が生じている。かかる現状に対処するべく、本原稿執筆時の平成26年12月現在、産業構造審議会知的財産分科会において、不正競争防止法の改正に関する様々な論点が活発に議論されている。 本稿では、「クローズ戦略」の前提である営業秘密保護法制に関し、現在までの我が国の営業秘密侵害の裁判例を分析するとともに、現在議論されている法改正の方向性及び論点を紹介し、外国企業への技術漏洩を防止するための適切な制度の在り方を検討する。 |
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