「知財管理」誌
Vol.65 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 65巻(2015年) / 12号 / 1671頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | クレームの文言解釈における出願経過参酌の研究 |
著者 | 特許第2 委員会第2 小委員会 |
抄録 | 企業の実務においては、他社特許権のリスク管理や自社特許権の活用検討の場面で、特許発明の技術的範囲の解釈が行われる。その際、出願経過を参照することがたびたび行われるが、実際の裁判例では、出願経過が解釈に影響する場合としない場合とが混在している。そのため、どのような場合に出願経過による影響が見られるのか、そのポイントを押さえておくことは、非常に有意義である。当小委員会では、特許侵害訴訟において、出願経過がクレームの文言解釈に影響を及ぼした事件と及ぼさなかった事件を分析した。その結果、出願経過における主張や行為のうち、特許性の判断に大きく影響したものや、「確定的」と言える程度に強調されたものは、クレームの文言解釈にも影響を及ぼす可能性が高いという結論を導き出した。本稿では、この結論を踏まえ、権利化プロセスや他社特許権のリスク検討等の企業実務に携わる際に留意すべき事項をフィードバックする。 |
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