「知財管理」誌

Vol.63 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 63巻(2013年) / 6号 / 931頁
論文区分 判例研究(続・No.16)
論文名 (続・No.16) 意匠の類否判断における各要素の検討
著者 松井宏記
抄録 『三重円構成からなるカラーコンタクトレン
ズの意匠について、ヒトの目との比較において、
より自然で調和的、かつ穏やかな印象を与える
ような美感を有する本願意匠が、自然らしさを
捨象し、人工的、メカニカルな印象を与えるよ
うな美感を有する引用意匠と類似するとした審
決は、誤りである。』(知財高裁判決要旨より)
本件は、カラーコンタクトレンズの意匠の類
否(意匠法3条1項3号)について、両意匠の
共通点に係る基本的構成態様は重視せずに、差
異点に係る具体的構成態様を重視して本願意匠
と引用意匠とは非類似とした事案である。非類
似との最終判断は妥当と考えるが、意匠の類否
判断における各判断要素の認定方法及び評価に
ついて疑問が残る。
そこで、本稿は、本案を題材として、意匠の
類否判断の各要素の認定方法及び評価方法につ
いて再考するものである。
<参照条文> 意匠法3条1項3号
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