「知財管理」誌
Vol.63 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 63巻(2013年) / 2号 / 153頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | OEM対外加工に関わる商標法関連の留意点 |
著者 | 宮原貴洋 |
抄録 | アジア等の新興国では、外国企業の発注による「OEM対外加工」が数多く行われている。 特に、世界の工場として発展した中国では、保税区、経済特区等を中心に、多くの業界でOEMが行 われ、中にはOEMに伴う商標貼付等の行為が、商標法等関連法規違反となるケースも発生している。 典型例として、(1)正規OEMの受注者が発注者指定ブランドの使用権限に関する証拠の準備不足で行 政上の処罰を受ける、(2)模倣業者が正規OEMであることを装い模倣品を製造輸出し、対象ブランド の商標権者からの権利行使の際、OEM商標の合理的使用である旨の抗弁をする、の2種類が挙げら れる。中国の人件費上昇等に伴い、最近OEM加工地が他国へ移行する傾向にあり、中国以外でも同 様の問題の動向を把握する必要性が増している。中国の事例に基づきOEM対外加工に関連して必要 な商標法上の留意点、実務対応に言及したうえ、諸外国でのOEM関連使用行為の扱いを概観する。 |
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