「知財管理」誌
Vol.59 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 59巻(2009年) / 4号 / 445頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.363) |
論文名 | No.363 冒認出願についての法的保護と実務上の対応 |
著者 | 中井宏行 |
抄録 | 考案者でない者によって出願され、登録された、他人名義の実用新案権に対して、出願人でない者が自らの共有持分の確認と返還を求めた訴訟に対して、請求棄却の判決がなされた。特許権についてなされた「ブラジャー事件」1)と同様な判決が、東京地裁において実用新案についてもなされたが、判決では、「ブラジャー事件」の場合と同様に、「生ゴミ処理装置事件」2)の最高裁判決との差異が論じられ、真の考案者の冒認出願に対するわが国における法的保護の限界が判示されている。 本判決を通じて、わが国における冒認出願に対する法的保護の限界を考察し、冒認出願に対して実務上留意すべき点に及ぶ。 |