「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 9号 / 1171頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 治療の態様に特徴がある医薬発明の審査の現状と三極比較(その1) |
著者 | バイオテクノロジー委員会第1小委員会 |
抄録 | 治療の態様に特徴のある医薬発明に関する特許出願、特に、単剤で投与方法・投与量に特徴がある約400件の案件から審査状況を検討し、9件の案件を選択して、医薬発明に関する新設審査基準適用後の日本における審査状況を調査すると同時に対応する欧米での審査状況を調査し、三極での審査状況を比較検討した。本号では、治療の態様に特徴のある医薬発明の三極の審査基準と上記9件の事例のうち5件を紹介する。本号で紹介する事例においては、日本では、審査基準通り、引例と投与方法や投与量が相違していても、対象患者群、適用部位等が異ならない場合は、医薬用途が引例と相違するとは認められず、新規性なしと判断されていた。また、新規性はあっても、解決する課題が、薬効増大、副作用低減等の当業者によく知られた課題であれば進歩性なしとして拒絶される事例が多かった。それに対し、欧州では、治療の態様が従来と異なっており、かつ優位な効果があれば、医薬第二用途クレームで多くの対応欧州出願が登録されていた。米国では、治療方法が従来技術から自明でなければ、治療方法クレームで認可されていた。 | 本文PDF |