「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 6号 / 729頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 米国における抱き合わせに関する判例の動向と実務上の留意点―特許事件を中心として― |
著者 | 国際第1委員会 |
抄録 | 米国では、特許を用いた抱き合わせの違法性判断において、ミスユース(特許権の濫用)の有無および反トラスト法(シャーマン法、クレイトン法)上の違法行為の有無が問題となる。ミスユースや反トラスト行為の有無の判断については、これまで、競争に与える効果を考慮せず『当然違法』(per se illegal)と判断する手法および市場支配力等を考慮して『合理の原則』(rule of reason)に基づき判断する手法の2つの手法があった。しかし、ミスユースに関しては1988年の特許法改正により、また、反トラスト行為に関しては2006年の最高裁判決により、『合理の原則』に基づいた判断手法が採用され、この論争は一応の決着をみた。そこで、本稿では、抱き合わせに関する米国関連法を俯瞰し、主要判決を紹介した上で、これらの判決を『合理の原則』に基づく違法性判断に影響を与える重要因子の観点から分析し、特許権活用時の留意点について考察する。 | 本文PDF |