「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 2号 / 163頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 企業におけるデザイン保護の現状と戦略的意匠出願 |
著者 | 恩田博宣 |
抄録 | 日本の多くの企業は意匠制度を付随的なものと捉え、実際の製品が出来上がったときに、それを念のために意匠出願しておくといった利用の仕方が一般的である。企業知財マンも意匠に関しては、「少し形状模様等が変われば、非類似と判断されてしまう非常に狭い権利だ」という認識が多い。意匠出願に対して「先行意匠に類似する」という拒絶理由を受けた場合にも、通常引例意匠との相違点をいくつも挙げて非類似であると主張するのであるが、審査官の認定を否定するので、なかなか通りにくい。このように企業の意匠制度の認識及び利用の仕方には課題が多い。本稿では、関連意匠制度、部分意匠制度、特徴記載制度を有機的に活用して戦略的な意匠出願を行い、特許権をも凌駕するような範囲を持つ意匠権を獲得し、知財戦略の大きな柱とすることの提言を行う。 | 本文PDF |