「知財管理」誌

Vol.58 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 58巻(2008年) / 12号 / 1539頁
論文区分 論説
論文名 米国知財マネージメント―タイム・チャージの罠,日本側の誤解―
著者 吉田哲、デビッドE. ロビンソン
抄録 米国代理人費用の算出には、作業時間に応じて課金されるタイム・チャージ制が一般的に採用されている。顧客の立場からすると、米国代理人費用は案件の難易度に応じて適宜変化することが期待される。また、米国代理人費用の低減を目的として、国内代理人が補正書や意見書をできるだけ作成する場合があるという(国内代理人費用は一般に固定費であり、その分の費用は顧客に発生しない)。しかしながら、米国代理人の費用については「どのような案件であっても、概ね同じ程度の費用になっている」といった意見も存在する。国内代理人の努力分だけ米国代理人費用は低減しているといえるのであろうか。
本稿では国内代理人の作業量と米国代理人費用との関係に注目した。結論として、国内代理人がどれ程努力しても、米国代理人費用は期待したほど低減されていないと考える。本稿では、米国代理人の費用について日本側の誤解を紹介するとともに、タイム・チャージ制の下、米国代理人費用を適切に管理するための対策を紹介する。
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