「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 11号 / 1405頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許法における「譲渡」行為概念についての一考察 |
著者 | 牧野知彦 |
抄録 | 従来、特許権侵害事件において、他者の行為の「実施行為」該当性が問題とされる事案は多くはなかった。しかしながら、近年の新しい技術の開発や国際社会の緊密化という環境の変化に伴い、今後、実施行為該当性が問題となる事例が増加することが予想される。本稿では、実施行為概念の一つである「譲渡」行為概念について、その成立要件の規範化の必要性を述べると共に、譲渡に関係する要素の一部が国内にいる者と国外にいる者とで分担して担われているとの設例に基づき、「譲渡」や「譲渡の申出」の該当性に関係するいくつかの問題点についての検討を行った。本稿は、近時少しずつ増加しているこのような事例について、日頃の実務を通じて感じている問題意識を指摘することを目的とする。 | 本文PDF |