「知財管理」誌

Vol.57 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 57巻(2007年) / 7号 / 1151頁
論文区分 判例と実務シリーズ(No.341)
論文名 No.341 特許庁に裁量権の逸脱濫用があるとして争われた事例―平成15年改正特許法及び経過措置―
著者 西木信夫
抄録 本件は、審決取消訴訟により差し戻された無効審判において、特許権者が申し立てた訂正案に対して、特許庁が訂正の機会を付与しなかったことを違法として争われた事件である。
本件では、平成15年改正特許法の経過措置によって、特許権者が訂正審判を請求できる時期が制限される一方で、差戻し後の無効審判における訂正請求の機会が法的に確保されていない点が問題となるが、この状況が特許権者に酷であることには賛同できるものの、特許庁の裁量行為が違法であるとまでいえないとの結論は妥当である。
本稿では、本件を踏まえて、平成15年改正特許法において実務上注意すべき点について言及する。また、特許庁の裁量行為が違法とされうるかを検討した上で、訂正の機会について考える。
本文PDF
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.