「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 6号 / 889頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 成長企業の知的財産戦略―知的財産を生かした企業価値向上の考え方― |
著者 | 土生哲也 |
抄録 | 本稿では、新規事業への投資を積極的に行い、持続的な成長によって企業価値の向上を目指す企業を成長企業と定義して、その知的財産戦略のあり方について考察する。事業による収益から成長を目指す成長企業は、事業に貢献するという視点から知的財産戦略を考えることが重要である。知的財産戦略の目的は、発明等の知的財産の創出により差別化された商品やサービスを提供することによって売上を作り出し、知的財産権によってその知的財産に効果的な参入障壁を作り出すことによって、過当な価格競争を抑制して適正な利益水準を確保するという事業モデルを作り出すことにある。 このような戦略を実践していくためには、売上に結び付く知的財産を創出する仕組みを構築することとあわせて、創出された知的財産を的確に把握して、参入障壁という視点から効果的な知的財産権を配置していくことが、知的財産戦略部門の役割として求められるところである。 |
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