「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 6号 / 859頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 他人の成果の冒用と不法行為 |
著者 | 松村信夫 |
抄録 | 知的財産権法・不正競争防止法において規定されていない知的成果の利用行為が不法行為に該当するとして、当該成果の創作者等が保護される場合がある。このことは、知的財産権法等が、自由な競争行為と不当な冒用行為とを区別する基準、すなわち保護に値する知的成果を厳格に定めるものというわけではなく、知的成果の保護に関して、より大きく競業法的配慮が存在するのであり、知的財産権法等は、あくまで当該配慮に基づいて保護に値する知的成果を定型化したものにすぎないということを物語っている。本稿は、裁判例の分析を通じて、この競業的配慮の具体的内容を探ろうとするものである。 | 本文PDF |