「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 12号 / 1937頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.347) |
論文名 | No.347 使用許諾されたソフトウェアを管理するソフトウェアの改変行為と著作権侵害 |
著者 | 大瀬戸豪志、岩崎浩平 |
抄録 | 本件は、フローティング型契約の下で使用許諾された三次元的な作図等に関するソフトウェアの著作権侵害が認められた事案である。本件ソフトウェアは、数多くのモジュールと使用許諾されたモジュールを管理するファイル(Dllファイル)とから成るものである。被告の従業員は、本件ソフトウェアのDllファイルを改変し、それにより本件ソフトウェアのモジュールの全部を使用できるようにした。これに対し、原告が著作権侵害に基づく損害賠償と本件ソフトウェアの使用差止めを求める訴訟を提起したところ、裁判所は、原告の請求を一部認容し、16億円弱の損害賠償と使用差止めを認めた。本判決における翻案権及び複製権侵害の判示内容には、いくつかの問題点があるが、ソフトウェアの著作権侵害及びそれに基づく損害賠償額の認定は、実務上大いに参考になる。 |
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