「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 12号 / 1901頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 欧州共同体商標意匠庁における使用証明について |
著者 | フランクストゥル、ジャン・フィリップブレッソン、伊東順(訳) |
抄録 | 欧州共同体商標(以下CTM商標)とは、欧州共同体商標意匠庁(以下OHIM)下における1件へ出願し、登録されれば加盟国27カ国をカバーできる商標である。出願から登録まで、今日約15ヶ月から18ヶ月の期間を要しているが、国際登録出願とは異なり、指定国別に審査が行われることはなく、各国出願や国際登録出願に比べ低コストであることがこのシステムの特徴のひとつである。ここでは登録後に関わる使用証明の問題について検討してみることにする。 CTM制度は商標登録後5年間の商標使用を規定しているが、第三者による無効申請や先行商標に関わる異議申立において、OHIMにより使用証明の要請を受けることは非常に頻繁である。OHIMにおける商標使用の証明については、欧州共同体商標理事会規則1)及び欧州共同体商標委員会実施規則2)に参照されるが、使用証明の提出におけるOHIMの要請及びその審査は大変徹底しており、一般的対策などといったものは存在せず、各要請状況また各使用状況に則した対応が必要とされる。本論文は、共同体規則の定める使用証明について、仏国並びに欧州商標意匠庁認定の弁理士である筆者が実際の判例をもとに改めて考察してみるものである。 |
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