「知財管理」誌
Vol.54 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 54巻(2004年) / 8号 / 1133頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 知的財産をめぐる最近の動きに関する問題点と提案 |
著者 | 三尾三枝子 |
抄録 | 司法制度改革審議会が司法制度改革意見書を策定し、知的財産訴訟の適正・迅速化に向けて改革の必要性を唱えてから、にわかに知的財産の重要性が高まった。 さらに、その後、知的財産の創造、保護、活用等は、国家戦略として位置付けられ、またたくまに様々な法改正が実現されるに至った。まさにここ1年、政府、官僚、民間、一体となった国を挙げての改革であった。 集中した改革の実現によって一応の成果はあったが、これまでの改革の流れは、ともすれば、知的財産権の保護ばかりが強調される傾向にあった。 強すぎる知的財産権は独占を生み、自由競争を阻害する結果、かえって将来の優れた知的財産権の創造を抑制する結果となる。 今後、知的財産金のバランスのとれた保護・活用のあり方を考える上で、官民を超えてのネットワークを作り、十分なコミュニケーションを確保することが重要である。 |
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