「知財管理」誌

Vol.54 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 54巻(2004年) / 6号 / 897頁
論文区分 特集(職務発明の相次ぐ巨額対価判決を踏まえて)
論文名 職務発明の対価について―青色LED東京地裁判決を中心にして―
著者 竹田和彦
抄録 職務発明の相当対価に関する青色LED東京地裁判決は、認容された対価が、あまりにも巨額で企業の実態からみて不当であるばかりでなく、高額な対価を算出した理由付けも妥当とは思われない。
特に、第1に多数の技術(特許)の累積によって青色LED系製品ができたにもかかわらず、本件特許(404特許)1件だけで製品全体の売上をベースにして相当対価を算出していること、第2に、売上高の総計期間を発明を実施した青色LED製品の上市から404特許の権利満了日までとしておきながら、貢献度の判定を発明完成時とし、事業化に対する企業の貢献を考慮していない矛盾がある。
本稿では、これらの問題点について詳述し、併せて職務発明の対価に関して企業が当面する問題点について考察し、相当対価の決定のために第三者機関の設定が望ましいとの私見を述べる。
本文PDF
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.