「知財管理」誌
Vol.52 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 52巻(2002年) / 9号 / 1373頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | パテントポートフォリオ・マネジメントの研究 |
著者 | 知的財産管理第2委員会第2小委員会 |
抄録 | 前年度委員会から引き続き、パテントポートフォリオ・マネジメント(以下、「PPM」と略す)の研究を行った。本委員会では、日本企業におけるPPMの実態を調査・検討すると共に、PPMモデルを作成した。同モデルは、「特許の群管理」、「群ごとの特許ポートフォリオの最適化」、「事業への反映」及び「実行組織」の要素からなっている。その中で、特許ポートフォリオの最適化とは、事業(あるいは技術、商品)ごとに理想的仮想特許ポートフォリオを設定し、現実の自社特許ポートフォリオと比較してそのギャップを埋めるような対策を行うことをいう。PPMは、格別目新しい手法というものではなく、むしろ知的財産をコスト意識を持って事業に活用していく過程で必然的に生まれてきた手法とでもいうべきである。大切で、かつ困難な点は、それを事業戦略に反映させることであり、事業の進展に併せて見直すことである。更に、PPMの実行は知財部門単独で行うのではなく、事業部門、研究部門等と協力して行う必要があり、そのため組織はどのような形態があるかについても言及した。 |