「知財管理」誌
Vol.52 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 52巻(2002年) / 8号 / 1155頁 |
論文区分 | 特集(中国) |
論文名 | 「世界の工場」その虚構と現実 ―真の友好とは― |
著者 | 日高賢治 |
抄録 | 圧倒的に安い賃金と高度な製造技術を持つ中国企業がいよいよ世界市場へと進出し始めた。戦後一貫して欧米先進国企業を目標に、自主技術開発努力によって築き上げてきた日本の製造業の地位は、その中国企業によって脅かされ始めている。しかし、彼らが作り出す多くの製品は、自由で公正な国際ルール(=知的財産権保護)を無視している。行き過ぎた拝金主義による市場への悪影響は、朱鎔基首相が求める「確実信義を原則とし、節操を重んじる社会の確立」にも表れており、今こそ、日本企業は断固とした行動を取るべきである。これは、今後中国企業が厳しい国際社会を生き抜いて行くためにも、そして何より日本と中国が21世紀を共に豊かに発展していくためにも解決すべき不可欠な課題である。 |