「知財管理」誌

Vol.52 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 52巻(2002年) / 2号 / 185頁
論文区分 判例と実務シリーズ
論文名 No.281 クレーム中にパラメータを含む特許発明の技術的範囲 ――感熱転写シート事件――
著者 沖本一暁
抄録 判決は、「平均マット深度」の技術的意義について、明細書の記載からつや消し効果と何らかの関連があることはわかるとしながらも、「0.15〜2μ」の数値要件について、その表示方法を理解できないため技術的意義が不明であるとして、被告製品が本件特許の技術的範囲に属するといえないとした。この中で、クレームの用語「平均マット深度」が学術用語等でなく明細書中にも定義がないとき、出願時の技術水準等に基づく解釈手法を用いてその技術的意義を認定したが、「0.15〜2μ」の数値要件については、明細書中からも明瞭でなく結局その表示方法を理解できないものと認定した。クレーム中のパラメータ発明の解釈手法について考察する。
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