「知財管理」誌
Vol.52 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 52巻(2002年) / 2号 / 151頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 知的財産法の国際的適用 |
著者 | 早川吉尚 |
抄録 | 近年、知的財産法の国際的な適用に関して判決が下され、学説上の議論も盛んになってきている。しかし、そうした判決や学説上の議論の中には、法の国際的な適用の原則との関係で、内部的な整合性に問題を孕んだり、自らが前提としている枠組みがどのようなものであるか意識的ではないために議論が噛み合わないといった状況が見出されるように思われる。本稿においては、法の国際的な適用の規律がなされる際に、「私法的法律関係」と「公法的法律関係」ではその方法が全く異なっているという点を明確にした上で、それとの関係で、どのように従来の議論が問題を孕んでいるのか、具体的な摘示がなされ、今後、建設的に知的財産法の国際的な適用に関する議論を進めていく上で必要なものは何なのか、その考察が行われる。 |