抄録 |
ここ最近、商標に関しては、国際分類の採用、サービスマーク登録制度の導入、一出願多区分制度の新設、指定商品の書換、マドプロ加盟、近年のインターネットドメイン名と商標問題など、商標を取り巻く環境は大きく変化しており、併せて企業における商標管理面での変化対応が余儀なくされている。当商標委員会では、会員企業の商標管理の実態を把握するとともに、商標管理がどのように変化してきているのかを捉え分析し、会員の商標管理の改善・改革に資することを目的として、アンケートを平成11年11月に実施した。本アンケートに関しては、平成12年10月に「企業における商標管理のあり方に関するアンケート―時統計資料編―」(資料282号)を発行し、数字上のデータを報告した。今回の分析に当たっては、全体を通じての分析のほか、必要に応じて、業種、商標保有件数の視点からの分析を行なった。今般、アンケート結果についての分析を終えたので、商標管理上参考になると思われる項目について、その分析結果を報告すると共に、若干考察を加えた。可能な範囲で分析を行なったが、商標管理に対する関心が高まるにつれ、商標担当部門は充実しつつあるが、一方で種々の問題点の残存しているように思われる。より一層推し進めた商標管理施策の企画・提言、全社的な商標に対する啓蒙活動の改善・徹底が必要になるであろう。 |