「知財管理」誌
Vol.51 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 51巻(2001年) / 3号 / 407頁 |
論文区分 | 特集(著作権法制の現状と未来) |
論文名 | サービス・プロバイダーの責任 |
著者 | 野村豊弘 |
抄録 | インターネットの普及によって、通常人であっても、情報の発信あるいは電子データの交換が容易にできるようになった。その結果、情報の発信や電子データの交換が他人の権利や利益を侵害することも少なくない。たとえば、個人に関して発信された情報が他人の名誉を毀損する場合、電子化された著作物の複製が著作権者の許諾を得ないで他人に送信され、不正に利用された場合などが考えられる。このような場合に、情報の発信者、違法な複製の送信者・利用者が被害者や権利者に対して損害賠償義務を負うことは当然である。また、被害者は原状回復請求権や侵害行為の差止請求権も有する。しかし、そのような侵害行為の環境を与えているサービス・プロバイダーにも同じような責任があるかが問題となる。本稿は、そのような問題を論ずるものである。 |