「知財管理」誌
Vol.51 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 51巻(2001年) / 3号 / 379頁 |
論文区分 | 特集(著作権法制の現状と未来) |
論文名 | コンピュータ・プログラム ―保護体系の模索と著作権制度上の課題― |
著者 | 作花文雄 |
抄録 | コンピュータ・プログラムの法的保護は、長年月にわたる様々な議論の結果、今日では著作権法及び特許法によりなされているが、現状に至るまでの経過を概観し、コンピュータ・プログラムの特性を背景とした重畳適用に伴う諸課題を考察する。プログラムの開発に関しては、著作権法制によるいわゆる相対的独占権に対して特許法の場合は絶対的独占権であることから懸念される自由な創作への制約という問題がある。プログラム利用上の問題としては、プログラムの使用、プログラムの複製物の並行輸入、プログラムの送信などに関して両法制の権利の働き方の相違があり、とりわけプログラムの使用についてはRAMやcacheに係る一時的蓄積やリバース・エンジニアリングに伴う中間的な蓄積など情報処理・伝達プロセス上の過渡的な蓄積についての著作権法上の問題がある。 |