「知財管理」誌

Vol.51 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 51巻(2001年) / 2号 / 155頁
論文区分 論説
論文名 英国におけるクレーム解釈に関する最近の判例の研究 ―特にCatnic基準の適用に着目して―
著者 特許第2委員会第1小委員会
抄録 英国におけるクレーム解釈に関する判決のうち、リーディングケースとされるCatnic、Improverの両判決および1988年以降の15件の判決についての紹介を試みた。特に、Catnic/Improverにおいて呈示されたCatnic基準が現在でもなお有効に機能しているかに注目して最近の判例を検討した。Catnic基準は1977年改正前の法の下で成立した特許について下された判断ではあるが、前記の1977年法の下で成立した特許について判断した最近の判決を見る限り確立したように思われ、今後もこの基準に従ったクレーム解釈がなされると思われる。ただし、最近ではこのCatnic基準が呈示される以前に比較して、クレームを広く解釈する傾向が見られる。なお、Catnic基準以外のトピックスとして、外部証拠の採用可否に関するガイダンスが示された事件や、クレーム解釈におけるファイルヒストリーの役割について言及した事件にも触れる。
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